一行の最初の一声がそれだった。

 なんと、中央の池の周りに無数の小さな青い光がふわふわと漂っていて、水面に映る様はまるで池を泳ぐマカライト鉱石のようだ。

 この空間は、この夜の世界に見合った神秘的な風景を演出していた。



「へぇ~、雷光虫か……」

「青い光がまた綺麗ね」

 アンとノアは納得の様子だ。



「……昼に来たときとは全く違うな」

「どお? ルチナ、気に入った?」

 レインがルチナの顔を覗き込みながら質問する。

「スゴい綺麗ね…… なんかもう吸い込まれそうな感じ」



 その後も、5人は雷光虫の群れがつくり出す夜景にふけりながら、それぞれ感じるものがあった。



 それは……



 生きていることの幸せだ。