シックルは4つあるテーブルを行き来して豪華なディナーを食べあさっていた。

「あ、ちょっと~! シックル! それは私が食べようとしてたやつよ! 返しなさ~い!」

「そんなの早い者勝ちよ~だ!」

 シックルとルーナ、何とも子供じみたことをしている2人だった。

 こんなワイワイガヤガヤした広場だが、肝心なアレックたちの姿が見当たらなかった。



「まだなの~? もうお腹空いたよ~」

 木が密集するこの草道を歩く人影が5つ、広場から離れて行くところだった。

「もうすぐだよルチナ。絶対ルチナにも気に入ってもらえるはずだよ!」

「なんか楽しみね♪」

「そんな絶景スポットなんてこんな所にあったっけかな……?」

「あ! 着いたよ!」

 一行は開けた場所に着いた。



「うわあ――」