卑怯……

『大事だと思うなら、相手の気持ちも考えてやらないといけないだろ?』

 ……

『今頃、あいつ、悲しんでるんじゃないのか? 大事なものを失って、苦しんでるんじゃないの?』

 ……そう、だよな。

 ゴメン、ルチナ……

 俺、本当に、バカだな。



『もう一度、会いたいか?』

 えっ?

『あんた、あいつに謝りたいんだろ? だったら、直接会って謝ってやれ!』

 ……無理だよ。

『どうしてさ?』

 だって、俺はもう、死んだんだ。

 今さら……

『何言ってるのさ? まだあんたは死んでないよ。ただ、寝ているだけさ』

 えっ?

『それじゃ、ちゃんと謝ってやりなよ……』

 ありがとう、ルチフェル……

『それは、私のセリフ、よ…… ありがとう、アレック』