モンスターハンタールチフェル

「あいつらは一体何がしたいのだ? 仲間をかばってばかりで……」



「アレック!! お願い、死んじゃダメ!!」

 ルチナの隣には半分吹き飛んだ大剣を片手に、グッタリしているアレックがいた。

「うぅ…… ルチナ?」

「何やってんのよバカッ!!」

 目から涙を流し、声を震わせながら叫んだ。

「早く、逃げろ……」

 2人がこうしている間にも、黒龍はゆっくりと近づいて来る。

「何言ってるのよ! そんなの無理に決まってるでしょ!!」

 黒龍との距離は刻々と縮まっていく。

「ダメだ。早く行けっ!!」

「いやっ! 絶対にいや!!」

 アレックは叫ぶが、それでもルチナは一歩も動こうとしない。

(ルチナ……。……!)



 父さん……?!



『本当に大事なものは、何かを犠牲にしてまでも守り抜け!』