モンスターハンタールチフェル

「……!!!」

 だが、黒龍の攻撃はまだ終わっていなかった。

 今ので上空に飛び上がり、そこからまたアンに目掛けて火球を放とうとしていたのだ。

「キュアアアアア――!!」

 奇声と共に巨大な火球がアンに降り注ぐ。

「うっ……!!」



 バガァァァァァン!!



(? バガン?)

「っ!! ノア!!」

 危機一髪の所で槍を投げ捨てて走ってきたノアが、黒い盾を構えてアンの上に覆い被さる形でかばってくれていた。

「お前は俺が守る。……そう言ったろ?」

「……!」

 黒龍はまたゆっくりと地面まで降りてくると、今度はアレックたちの方に向き直って、地面に伏せるなり這いずって近づいてきた。

 2人は潰されまいと2手に分かれて走り、それを見た黒龍は動きの遅いアレックの方に向かって来た。