「黒龍…… 復活したのね……」

 酒場の入り口脇に突っ立っている、女性のベテランハンターが沈黙を破ってそう発言した。

「おい! マジかよ?! それじゃこの騒動も……」

 その男から始まって、酒場にざわめきが広がっていく。



 ガタンッ!!



「ごめんなさいっ!!」

 一斉にハンターたちみんなが静まり返った。

 ルチナが立ち上がった拍子に椅子を倒し、いきなり謝りだしたのだ。

「あたしのせいで、黒龍が復活したんです。もっとあたしがちゃんとしてればこんなことには……」

 うつむく顔には一筋の涙が頬をつたう。

「だから、ごめんなさい!」

 深々と頭を下げて謝罪するルチナだった。

 しかし、周りの反応は無く、みんなルチナを黙って見ているだけだった。