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「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。どうやら一段落ついたようじゃな」
ここ、モンスターの被害を受けなかったギルドの酒場にて、ギルドマスターよりハンター一同に重要な話ということで集まっていた。
「見ての通り、街はモンスターの攻撃を受け、被害にあってしまった。復旧にはかなりの時間を要するじゃろうて……」
アレックたちも一角の机を占領して、カウンターの上に腰掛けている小柄な爺さんを注目している。
「……だが、これだけは言っておこう。本当の戦いはこれからじゃ! 今回の騒動は災厄の前触れでしかなく、より強い敵が待っていることじゃろう」
今回のモンスター大量発生襲撃事件は、全て黒龍復活が原因だとみんな感じ取っていた。
この酒場には珍しいことに、今までにない緊張感が漂っていた。


