「アレック!」

「行くぞルチナ!」

 アレックとルチナは武器を構え、老山龍の懐目掛けて走った。

「はぁあああああ!!!」
「やぁあああああ!!!」


 バジィィィィィ――!!!



 撃龍槍が空けた穴に2つの刃が突き刺さり、黒い火花を散らす。

「グゥオオオオオーーッ、ォォォォォ……」

 とうとう老山龍も最後の雄叫びを上げて、もう一度直立したと思ったら、一歩前に踏み出すなり、バランスを崩して砦に倒れ込んでしまった。

「って、冗談キツイわよっ!!」

 まだ砦の上に残っていたシックルは、慌ててその場から下に飛び降りた。

 断末魔を響かせたまま、老山龍の巨大な体は砦を一部破壊しながら倒れて、ピクリとも動かなくなった。

「…やっ…た……?」

 砂ぼこり舞う老山龍の死体と砦をハンターたちは口を開けて見つめている。