レインが1人大砲の弾を抱えたまま、地面に腰掛けて2人のやり取りを見ていた。

「ルーナ。私たちにはやることがあるはずだ。こんな所で油を売ってていいのか?」

「大丈夫よ~。ちゃんと分かってるわよ、ラウスったら心配性なんだから♪」

 ルーナは左肘でラウスをど突く。

「お前が能天気なだけだ」

 ラウスが言い返す。

「まあまあ2人とも、今はケンカしてる場合じゃないわよ」

 ティナがケンカを止めに2人の話に割って入る。

「ああ、すまない。あまり時間は残されていないんだったな。それでは行こうか?」

 ラウスが砦へと繋がる石造りの道を歩き出す。

「あの~、解決したところすみませんが、誰か助けて下さ~い!」



 ・ ・ ・



 レインたちがラウスたちと合流している頃、アレックたちの方では砦の死守が続いていた。