モンスターハンタールチフェル

「あの、ノア? それはどういう意味かしら?」

 アンは眉をピクピクさせ、笑顔を維持したままノアを振り向く。

「ま、まぁ、ここはもう大丈夫だから次に行こう!」

「あ、こら! 逃げるな!」

 ノア急ぎ足でゴールドルナの背中に乗り、それに続くようにプンプンしたアンが乗り込む。

『次ハ何処へ行ク?』

 流れるような響きで、高い音からして女性の声だと分かる。

 その声はゴールドルナから発せられていた。

 それは、ルチナの過去に出てきたシルバーソルの時と同じだ。

「そうだな、街の方は一通り片付いたし、次は砦の方に行ってみるか」

「そうね。アレックたちも心配だし」

『分カッタ』

 ゴールドルナは両翼を一回大きく羽ばたくだけで、2人を乗せた巨体が空高くへ舞い上がった。

 お昼にも関わらず、冷たい空気が体に当たってくる。