モンスターハンタールチフェル

「ああっ!!」

「きゃああ!!」



 2人は揺れる砦に足をとられ、その場に尻餅をついて身動きを取ることもままならない状態だ。



「グアァァァ」



 老山龍の口が開く。

 まるで、冥界への門がそこにあるかのように、暗い入り口が大きくなっていく。

 レインとティナは、ただそれを半ば悟ったような目で見つめ、震えていた。



(ここで終わるなんて……)

 ママ、約束守れそうに無いよ。

 僕、みんなにもう一度会いたかった。

 死ぬ前にアレックたちに会いたかったよ……



 でももう無理みたい。



 あぁ、口の中がよく見える。



「怖いよ……」

 ティナの手がレインの手を強く握る。



(ティナさん…… 大丈夫です。僕がついてます)

 2人は手を強く握り合い、ゆっくりと目をつぶって静かに死を待っていた。



 ありがとう、みんな……