モンスターハンタールチフェル

「フレア、あいつ強すぎるよ」

「何弱音吐いてるのよバカ!」

 兜が転がり落ち、赤い髪があらわになった15歳ほどの男は、フレアと呼ぶ自分と同じくらいの長さの髪型をした女に起こされて、リオはそのまま引きずられてわき道へと去っていった。



「この老山龍、まさかGクラス?! このままじゃ、砦を突破されちゃうわ!」

 アシュリーの持参した大タル爆弾もいよいよ底をついてしまい、初めは十何人もいたハンターたちだったが、今となってはまだ戦えるのはライナスたちを含めて、たったの8人にまで減っていた。

 武器の刃こぼれが激しく、砥石も底をつこうとする寸前である。



「ダメだ。バリスタの弾がきれた」

 あれほどの威力を発揮したバリスタを30発喰らっても、なお歩き続ける老山龍は既に砦前までやって来ていた。