「ああっ!!」

 なんか戻るのも面倒だし、もし戻ってライナスたちに見つかったら絶対止められるだろうな。

「心配するな。ちゃんと持ってきてあるさ」

 ノアはそう言って投げて渡してきた物は、何かが入った大きな袋だった。

「これは?」

「それはお前用に準備した防具だ。あと、ほらこれも……」

 ドスッと地面に突き刺さった巨大な剣、それには見覚えがある。

 今までずっと使ってきた、大剣カブレライトソードだ。

「お、サンキュー!」



 そしてアレックは速やかに着替えをここで済ませた。

「これって……」

 今自分が着ている防具には心当たりがあった。

「確かライナスが使ってた、“ソウルシリーズ”!!?」

 今やアレックは全身夜空を映したような蒼色に染められ、リオソウルの荒々しさが防具を伝って表れている。