「アン!!」

 そこには、既に準備万端の状態でアンとノアが立っていた。



「忘れちゃいねぇだろうな、俺たちも滅龍士だってこと?」

「私も行くわ。ルチナだって大切な仲間ですもの!」



 2人とも……



 今頃カッコつけたってカッコ良くないっての!



 でも、ありがとう。



「そうですよ。アレックさんは1人なんかじゃ決してありませんよ! だから、ルチナさんを絶対助け出して下さい!」

「あ、当たり前だ!」

「フフッ♪ 頑張って下さい!」

 そして、カトリーナはいつもの笑顔を見せて、さっさと酒場に戻って行ってしまった。



 仲間、か……



 良い響きだ。



「ところでアレック、お前その格好は無理があるぞ?」

「え?」

 自分の体を見てみる。



 インナー姿で鎧も着けておらず、武器も部屋に置きっぱなしだった。