ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ

「あんたねぇ、そんな格好つけたって、やられたらカッコ悪いわよ？」

「うっ……！」

　その言葉は痛い。

「だからって、見捨てられない」

「アレック、気持ちは分かるが、もし失敗したらどうなる？　ルチナはおろか、自分の命まで危ないんだぞ？　もし奴らに殺されてしまったら黒龍を誰が倒す？　滅龍士となった以上、それは避けられない道だ。　……辛いだろうが、それが君たちに与えられた使命なのだよ」

　ライナスが腕を組んだ姿勢で話す。

　その言葉には重くのし掛かるものが、アレックには感じられたのだ。



　それは自分が滅龍士と分かった時に感じた責任感。

　自分には黒龍を倒すという使命があると分かってから、ずっと身から離れずについてくる不安……



　それらが、今や噴水のように頭の中に出来た空白のとこから一気にわき出てきたのだ。