「え~っと、こうじゃなくて、あぁじゃなくて~」

「ルチナ、そっちに行ったわよ!!」

「へ?!」

 リオソウルは地響きを立てながら、ものすごい勢いでルチナに向かって突進してきた。

(え!!? ちょっと、待ったぁ!!)

 と、その時だった。

 身体中に昨夜の光が戻ってきたのだ。

 体がほんわかして温かい。

 手が、キズが赤く光ってる。

 これが、昨日の夜現れたあの謎の力だ!

「る、ルチナ……ン!?」

(これなら勝てる!)

 リオソウルは既に目の前まで来ていた。

 そして叫びを上げながら太い足を地面に突き立て、そのままルチナに大きく開いた口からダイブした。

「ルチナ!!!」

「グワァアアア!!!」

 リオソウルはルチナのいた場所に巨大な体でのし掛かり、下敷きにしてしまった。