モンスターハンタールチフェル

 しかし、リオソウルはまったく気にもせずに、空高く闇夜の中に消えていってしまった。

「あ~、惜しかったなぁ。あそこで落ちてきてもらえれば、倒せたかも知れなかったのになぁ」

 ティナはものすごく悔しい顔をしていた。

 それとは違ってルチナは、らしくもないように、逃げられたことに嬉しく思っていた。

 どうして?!

 体の震えが止まらない。

 あたし、怖いの?

 なんでよ、仇が目の前にいたっていうのに、一歩も近づけなかった。

 やだ、震えが…

「…チナ…」


(…いや)

「ル…ナ?」

(いや、怖い…)

「ルチナ!!?」

 どうやらレインが心配して声をかけてくれていたようだった。

「大丈夫、ルチナ? なんか震えてたよ?」