キャンプ場にたどり着くと、そこには既に迎えの舟が到着していて、船上でアイルーが手を振っていた。

 その大木を彫って作った五人乗りが限界な舟は、三人が乗ると今にも沈没しそうなくらい危なっかしいものだったが、アイルー曰く「僕が作ったのニャ、何も心配すること無いニャ!」だそうだ。

(逆に心配になったぞ)

「出発ニャ~!」

 そして三人を乗せた舟はアシュリーたちが待つ街へと向けて出発したのであった。





 陸の女王リオレイア。

 彼女が持つ冠は、数々の陸上生物を退けた証でもあり、自然という王国を治め、見守って来た者の象徴でもある。

 それは彼女の威風堂々とした姿を見れば、自然と己の目に焼き付くであろう。

 彼女は屍となった今でも、その身でもってこの島に恵みをもたらしているのである。