(ヤッパリ野生の肉の方が本当の肉って感じで俺は好きだな)

「所で、ケガはもう大丈夫なんですか?」

 やはり、気になった様子でプリルに声をかける。

「当たり前よ! あのくらいのキズなら一晩明かすだけで治っちまうさ!」

 プリルは微笑んで言った。

 その顔にはウソ偽りが無いとアレックは判断し、安心感と喜びが込み上がって来た。

(こんな所で逃げてちゃダメだ。俺はルチナに負けてないということを証明しに来たんだ)

 ルチナは前に言っていた、リオレウスに家族を殺されたと…

 ルチナがリオレウス討伐をあえて選んだのも、復讐心が奥底で煮えたぎっていたからだろう。

 だから、今回の勝負はこちらが有利だからといって、負けないとは言い切れないだろう。

(今日でケリをつける)