ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ

　翌朝、まだ明かりが照らされていない時間に一人、このキャンプ場にせっせと朝仕度をする者がいた。

　残りの二人は、まだ寝息を立ててグッスリとお休み中の様子なので、起きるまで無視する事にして、先ほど組み立てた肉焼きセットに、どこからか取ってきたモンスターの生肉を支柱の上にのせて直火で焼き始めた。

「タッタタ、タララタッタタ、タタタ、タララタララタララ、タッタタッタタ♪」

　上手に焼けました～♪

　鼻唄を口ずさみながらハンドルを回し、唄い終わるとすかさず肉を支柱から外す。

　そして出来上がったのが、表面はパリパリッと香ばしくこんがりジューシーで、中は肉汁タップリの甘味溢れる『こんがり肉』だ。

　このキャンプ場にこんがり肉の、食欲誘うなんとも言えない肉の独特の香りが立ち込めて、たった今、寝ている二人がその匂いに誘われて起き上がった。