モンスターハンタールチフェル

「グゥゥ…」

 リオレイアが頭を持ち上げ、辺りに焦げた臭いが立ち込める。

「アレック、避けろ!!」

(!?)

 しかし遅かった。

 リオレイアは頭を降り下ろすと同時に、口から灼熱に燃える火球がアレック目掛けて放たれた。

(っく!!)

 アレックは動けずにただ自分に迫る火球を見つめるだけだった。

 バガァァァン!!

「!!!」

 火球がぶつかって爆発し、その周囲の草花も炎で焼かれてチリチリになっていた。

「アレック大丈夫か!!?」

 煙が薄れて状況がハッキリしたところで、ライナスは目を細めて見ると、なんとそこには誰もいなかった。

「アレック大丈…!!」

 アレックは奥の方で転がっていた。

「アレック!!」

 ライナスはすぐさま駆け寄って、アレックを助け起こした。