全身、密林のような濃い緑色をしていて、背中と尾に刺々しい毛が生えている。

 しかも、その毛には猛毒が仕組まれていて、まともに食らったら皮膚は焼けただれて剥がれ落ちるのがおちだろう。

「リオレイアか、腕ならしにはもってこいだよ!」

 プリルはそう簡単に言うが、相手はあの飛竜の中の飛竜とまで言われた、空の王者リオレウスの雌なのだ。

 リオ夫妻はとにかく他の飛竜たちに比べて、気勢の荒らさ、食欲さ、力の強さ、どれをとっても他の飛竜には劣らないために、彼らの前で無念に生涯を終えたハンターも計り知れないのである。

「レオたち、リオレイアをやるの?」

 レインが心配そうな顔で見つめてくる。

 そう、レインは一度だけリオレウスを見てきているのだ。