一体全体ギルドは何を考えているのだろうか?

 そんなことをアレックは考えながら、帰り道ルチナといっしょに話し合っていた。

「そういえばさ、ライナスたちはホットドリンク無しでよく生きていられたわね」

(そうだな、我慢なんてできる環境じゃないからな、あそこは…)

「それはティナがいてくれたおかげなんだ」

「まあね、私が使うこの武器には、この音を聞いた者の寒さを吹っ飛ばすことができるのよ! …ちょっと、あんたたち信じてないわね?! なんならここで一曲演奏してもいいわよ?」

 そう言うなり、ティナはそのギターの形をしている狩猟笛ヴォルカニック=ロックを構えると、「いくわよ!」と言って演奏を開始した。

「♪~」

 ティナの腕前はかなりのもので、聞いてるうちにだんだんと体の中から温まってくるのが分かる。