「まぁ、私たちはただの劇団だからそこん所はあまり気にしないんだけどね。どうしても芸のうまいハンターが必要って言うから、特別に力貸し手やってるわけよ」

(なるほど、これでルチナには謝らなくてはいけなくなったな)

 アレックはふとケンカしてた時のことを思い出し、ルチナの方をチラッと見てみると、どことなく勝ち誇った表情でこちらを見てきた。

(なんかムカつく…)

「それなのに、あなたたち二人は… ティガレックスくらいは倒せないと滅龍士としてどうかと思うわ」

「うっ…」

 ティナは肩をすくめてやれやれといった感じでアレックとルチナに一言おみまいした。

「こら、ティナ! 彼らはまだハンターになったばかりで経験もそれほどないんだ。いきなり飛竜を相手にしろと言われてそうそう成し遂げられる奴はいない」

「まあね、兄貴みたいな戦闘オタクなんてそうそういないものね…」

「だ、誰が戦闘オタクだ!」

(痛いところをつかれたようだな…)