ティナは脅し半分で言ってきた。

「う~ん… ある程度は理解したけど、古龍ってほんとは姿を滅多に見せないんじゃなかったっけ? 僕パパから聞いたことあるんだけど…」

「うん、そうなのよね~… 一説には黒龍伝説と何か関係してるんじゃないかって話もあってね、テスタメントの活動が盛んになってから妙に古龍たちの行動があわただしくなってきてるのよ」

 どうやらこの話を聞く限りだと、黒龍と対面するのも間近に迫ってきているようだ。

 こうなると、アレックたちにとっては思わしくない状況であるのは間違いないだろう。

「さっきから気になってたんだけど、ライナスさんたちってどうしてそんなにいろいろ知ってるの?」

(そういえばそうだ。なぜ俺たちをこんな場所にまで誘い出して、試すようなまねをしたんだ?)

「それは、ある人に頼まれまして、ギルドのお偉いさんらしいんですけど一度も会ったことがなくて…」