一瞬ティガレックスが喋ったのかと思ってしまった。

 しかし、本当の声の主はその奥にいて、ひょこっと頭が見えたと思うと今度は隣からもう一人の、背の低い人の姿が目に入った。

「レイン!!?」

 なんとそこから現れた人影はレインと、もう一つは背の高い凛々しい感じの男性だった。

「みんなごめん、心配かけて…」

「レインったら、いったいどうして?」

 アンもまったくことが分かっていなく、アレックもルチナもお互いに顔を合わせて現在の状況を理解できていなかった。

「悪いな、本当は騙す気は無かったんだが、君たちが本当の滅龍士か試していたんだよ。紹介が遅れたが、俺がライナス=エヴォネールでそっちが…」

「ティナ=エヴォネールよ! ライナスとは双子の関係で私が妹ね!」

(試したって…)

「でも待ってよ、それじゃああたしたち…」

 その時だった、ルチナが反論しようとした時に突然辺りに雪が降ってきて、風が出てきたのだ。