そして二人と一匹はもと来た茂みを歩いて戻り、正しい道へと抜け出した。



「ところで、レインはこれからどこに行くんだ?」

 村を出てから特に何処に行こうとか決めてなかったので、もし行った事の無い村ならついて行ってみようと思ったのだ。



「え、僕?
 僕はこれから自分の村に帰ろうとしてたところだけど……」

「じゃあ俺も行っていいかな?
 その間は護衛としてついててあげるから……」

 そう言うと突然困ったような顔をされた。

「それってお金取るの?」

「いや、取らない。
 〝困っている人がいれば四の五の言わず助けなさい!〟って母さんにしつこく教えられてるから」



 レインがお金の話を持ち込んだのは分からないでもない。