「帰ってきたか。どうだ何か情報を掴めたか?」

「はい、滅龍士であろう旅人が先日の大河往航船内にて目撃したとの報告がありました。」

「何!!? それは本当か!?」

「はい、ですが付き添いの元ギルドナイト、ラウス=ヘルハウンダーに邪魔をされ逃がしたと報告があり…」

 黒い服の男が報告をしていると、椅子に座っていたリーダー格の男が勢いよく立ち上がり、机を思いっきり叩いた。

「何をしている!! そいつらに早く追跡するように言え!! 一人でも良い、殺さずに捕まえて来いと報告しろ!」

 そう怒鳴るなり、息も絶え絶えに席へと戻った。

「は、はっ!! 直ちに!」

 そして黒い服の男が速やかに走って奥へと消えて行った。

「まあよい、これで滅龍士の生き血さえあれば黒龍は再び復活し、目障りなモンスターは全て排除できる」