『ペイントボール』とは対象に投げつけることで当たって炸裂し、そこに強烈な臭いのする液体を付着させて、一定時間そのモンスターの居場所を感知するためのハンターにとって必需品の一つである。

「それじゃ行くわよ、時間はあまり残されてないわ!」

 二人は持って来たこんがり肉を食べて腹が満たした所で、やはりある洞穴をくぐりぬけて外に出た。

 二人はそのまま似たような景色の中を走り抜けて坂を下りてから、すぐ左にある段差の上の森の入り口の方へと向かうことにした。

 森の入り口を入った先は、たくさんの木々が空を覆っており辺りは少し暗く感じた。

「どっちから行こうかしら?」

 アンたちの目の前には二つの分かれ道が出来ており、右側は長い一本道で周囲に土の壁があってまさしく自然のトンネルといった感じになっており、モンスターに挟まれたら逃げるのは困難となる場所だ。

 そしてもう一方はと言うと、段差を上った先にある広く開いた湧き水で池が出来ている場所で、よく飛竜なんかが水を飲むためにやってくる場所だ。