「それは朝食代わりよ。
 竜車の中で食べていくと良いわ。
 それと……」

 そしてレインの所へと歩み寄り、ギュッと抱きしめたのだった。

「マ、ママ……?」

「がんばって行ってらっしゃい」

 そうレインに呟き、離れてみんなの元へ下がって行って手を振る。



 この時に、アレックは自分の村を出た時の事を思い出していた。

(俺も母さんにそう抱いてもらったな)

 レインは泣く事無く、笑顔で行ってきますをしてアレックたちとともにシックルの後について竜車の所に向かった。



 レインは本当に成長していた。

 そう思わされる3人であった。