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 人は見掛けによらぬものだ。

 目に見えているものはその者にとってほんの一握りにしかならないもの。



 才能と言うものは鍛えてこそ価値があるとも言うが、それより大事なのはその才能に自分で気付く事にある。

 そう、見えないものであるからこそ驚きがあるものだ。



「いやぁほんと、レインって女のわりに意外と男らしい所もあるよなぁ」

「シックル、僕、男だけど」



「……」



 見掛けとは紛らわしいものだ……