今まで自分の両親と思っていた人が、実は本当の両親では無いと言う事を知らされたアレックは、本当の両親を探すべく旅を始めたのだった。



「……重い」

 旅に出てからの第一声がこれだった。



 それはそうだ。

 食料や医療品、代えの衣装などが入った袋に加え、腰には三個のポーチに水筒がぶら下がっていてそれなりに重いが、特に重みを感じるのは背中に背負っている大剣カブレライトソードだ。



 家を出るときにお守りとして授かった物だった。

 しかしわざわざ旅のお守りに大剣をよこさなくても、別に母さんが愛用していたボウガンをよこしてくれれば少しは軽くなって、旅も楽になっていただろう。

 しかしまあ、今さらボウガンと取り替えっ子するために村まで戻るのは気が引けてしまうので止める。

 別に剣の扱いが苦手という訳でもないのだ。



 以前、母親の友人に太刀の訓練を受けた事があった。