暗鬱な君に花束を




そんなに褒められてしまうと、なんだか照れくさい。


それに、眺の文字も、別に汚くはなかったと思うんだけどなぁ。…ま、いっか。


「そろそろ決まったかー?」


不意に、先生がみんなに声をかけた。もう10分経ってたなんてびっくり。楽しい時間はあっという間だ。


大体の班分けは決まったようで、席を移動してた人たちも、元の席に戻りだした。


「決まったなー。じゃ、忘れんなよ。学級委員は明日会議あるかんな。山田…が明日も休みだったら明日の日直が代わりに行けよー。以上」


…すごい。ホームルームの時間でサクサク決まっちゃったよ。中学のときは一時間の学級活動でも決まりきらなかったのに。


「美羽、次は数学だね」


「うん。数学のおじいちゃん先生、口調のんびりしてるから眠くなるんだ……。でも授業自体はわかりやすいんだよね」


「たしかに」


そんな他愛ない話をしながらも頭の片隅では遠足のことを考えていて、私はバッチリ浮かれていたのであった。