暗鬱な君に花束を




ぼんやりと考えていると、礼奈ちゃんに声をかけられた。


“いつものメンバー”ということは、もしかして。


「美羽、俺、美羽となら安心なんだけど」


「俺も。他の女子とかウザいし」


…眺、雨月くん。


「もちろん…!みんなと一緒がいい…!」


「じゃ、決定だね。決まったら先生に報告しなきゃいけないみたいだし、俺、報告してくる」


そう言って眺が席を立つ。なんてすごい行動力。素早い対応。


「やー、よかった。美羽と同じ班で」


「私も!礼奈ちゃんたちと一緒で嬉しい…!」


多少はクラスになじんできたとは思う。でも、まだ話したことない人ばっかりで。正直なところ、三人以外の友達はまだ作れていない。


「美羽、本当に嬉しそうだな」


「だって、礼奈ちゃんとか雨月くん以外で話せる人、いないし。仲良い人で班作れて安心したんだもん」


「ふーん。俺は遠足とかどうでもいいけど、めんどくさいのだけはごめんだし」


「もー、雨月くん…!」


なんでそんなにやる気ないみたいな発言するの。