──キーンコーンカーンコーン


「あ、チャイム鳴っちゃった。って言っても、もう席に座ってるけどね」


「たしかに」


ふふふ、と礼奈ちゃんと笑いあう。


するとそこに、先生がやって来た。ちなみに入学式の日、式が始まる前に来たジャージの先生が担任だった。


「よーし、全員座ってんなー」


そう言いながら教室全体を見回して、先生は頷く。


一番前の席だから見えないけど、きっとみんな座ってるってことだろう。


「再来週の遠足の話をする」


──遠足。


そっか、5月にあるって言ってたけど、もう来週には5月に入るんだもんね。


「で、アレとかソレをパッパと決めてしまいたい。つーわけで、今から10分間の時間をやる。男女二人ずつで班を決めろ。スタート」


…先生、適当すぎませんか。


そう思っても、もうクラスのみんなは動き出している。…早い。


私は、眺や雨月くんはきっと女子から引っ張りだこだと思うから、せめて礼奈ちゃんと同じ班になれればいいかなぁ…なんて。


「美羽、いつものメンバーでいいよね?」