秋山君とデートの約束をして別れた後、私は凜ちゃんたちに泣きついた。

「どうしよう?デートに行くことになった」

「あれほど注意するように言ったのに」

凜ちゃんは呆れ顔。

「だって突然だったから。それに断れないよ。私、どうしたら良いと思う」

「とりあえず、パン食べて考えよ」  

なっちゃんは相変わらず。

「ねえ、このままじゃあ、本当に私、秋山君に気持ちがばれる、まだ秋山君に好きになって貰ってないのに。彼女じゃいられなくなっちゃう」

「落ち着きなよ。決まったなら仕方ない。まずデートの時、何を注意しなくちゃいけないか考えよう」

凛ちゃんはいつも冷静。

「とにかくデート中、がっついちゃダメだからね。おしとやかに、ゆとりがある振りをしなくちゃ」

「うん。でもがっつくなんて・・・私そんな風に見える?」

「うん。目が獲物を狙う目をしてる」

「それは大げさだよ、凜ちゃん。幾ら私だって・・・でもどれ位がっついてる?」