大嫌い、だから恋人になる

「まーまー、ちーちゃん、秋山君のことなんて忘れて勉強、勉強」

「うん。でも珍しいね、なっちゃん。なっちゃんはいつもテスト勉強っていっても、やってるのは私と凛ちゃんだけで、なっちゃんは見てるだけで、後は一夜付けなのに」

「中学校の時はね。でも高校になったらやっぱり内容も難しいし、それじゃダメかなって。凜ちゃんに教えて貰ってたの」

「そっか、凜ちゃん教え方上手だもんね。秋山君とは大違い、私のことバカにしないし、怒らないし」

「そんなに嫌だったの?」

凜ちゃんが聞いた。

「嫌だったよ。だってなにしても褒めてくれない。二言目には、バカ。間違えると、それはもう教えただろって。そんな言い方しなくてもいいのに。幾らニセモノ彼女だからって、ひどい。宿題のプリントもいっぱい出されたんだよ」

「秋山君が作ったってやつ?」

「そう。私がわかんない問題ばっかで、嫌になっちゃう」

「ちょっと見せて、そのプリント」

「いいよ。でもこれ見たら秋山君の嫌味な性格、わかるよ。全部私を困らせる為なんだから。私をいじめるのが趣味なの、きっと」