大嫌い、だから恋人になる

「バカ。だからお前はバカなんだ」

と秋山君が言った。

結局、帰る時間まで元素記号をみっちり覚えさせられた。

「でもこれで化学はばっちりだね」

と私が言うと秋山君は呆れた様子で

「あのなあ、化学は元素記号を覚えてからがスタートなの。お前は今までスタートラインにも立って無かったの」

それから帰り間際、秋山君は私にプリントを渡した。

「俺が問題作っておいたから、明日までにやって来い」

見ると私の苦手な個所がびっしり。

「でも宿題もあるんだよ。勉強のやり過ぎてどうかなっちゃうよ」

「何言ってるんだ。両方やれば良いじゃないか」

と秋山君は容赦無く言った。