夕方になると暑さはまだ残ってるけど、多少は涼しくなって過ごしやすくなった。

少なくとも肌が焼かれる様なジリジリも無い。

日が長いとついつい話込んじゃって、時間を確認するともう七時近くだった。

「そろそろ、私帰るね、凛ちゃん、なっちゃん、バイバイ」

「バイバイ、ちーちゃん」

「バイバイ、ちひろ。でも良かった。さっきも言ったけど、秋山君の留学のこと、そんなに気にしてないみたいで。本当に大丈夫なんだよね?」

「大丈夫だよ。凛ちゃん心配し過ぎだよ。たかが留学だよ」

「ねぇ、ちひろ、何か勘違いしてない?」

「勘違い?留学するんでしょ」

「そうだけど。でも・・・」

凛ちゃんが何か言いかけたけど、帰りのバスが来たので、私は最後まで聞こえなかった。