幾ら私だって夏休みの間の短期留学でくよくよはしない。

付き合ってたら文句は絶対に言ってたけど。

これが三年間とか、ずっと向こうに行っちゃうとかだったら、耐えられなかったと思う。生徒会の手伝いでひどいこともされたけど、あれだけで嫌いになれるなら苦労しない。いつかはちゃんと忘れなくちゃいけなと思うけど、まだ秋山君を近くに感じてたい。秋山君が私を相当に嫌っているのはわかるし、私の顔なんて見たくも無いだろうけど。でも幾ら嫌われてても、完全に絆が切れるよりは良いと思う。

「私だって多少は成長したんだよ」

「ちーちゃん、偉い。ご褒美にカレーパンあげる」

「それは良いかな」

私はきっぱりと言った。

「それよりもアイスって食べ終わると、また喉渇くね」

「確かに。チョコアイスは止めれば良かった」

凜ちゃんが言った。

「なっちゃんはどう?」

「私も」

「なっちゃんの場合は、カレーパンのせいでしょ」

凜ちゃんが言った。

「でももう一本食べない?賛成の人?」

「賛成」

私となっちゃんは言った。