大嫌い、だから恋人になる

「先生、なかなか来ないね」

沈黙に耐えかねて私は言った。秋山君はろくに返事もしなかった。

私もこれ以上、何かを喋る勇気は無かった。

先生は約束の時間より十分以上遅れて来た。そして謝るでも無く、私達に仕事内容が書かれたプリントを渡した。

「まあ、大変だろうけど頑張ってくれ」

「わかりました」

秋山君は気の無さそうに答えた。私も似たようなものだった。

これで終われば良かったんだけど、先生はにやにやしながら

「お前達、付き合ってるんだろ?だったらちょうど良いじゃないか」

と言った。