「私、秋山君に告白されたの」

その日のお昼休み、私は二人に言った。

友達だけど告白されたこと言うのは、やっぱりドキドキする。

「ちひろ、どこか悪いの?」

凜ちゃんが心配そうに言った。

「心が病んでると、ありもしないことを本当だと思うって聞いたことがある」

あれ?凜ちゃん?

「ちーちゃん、私は信じるよ」

なっちゃんありがとう。

「そう言う夢を見たんだね。うんうん、夢は大事にしなくちゃ」

なっちゃん・・・

「夢か。でも夢と現実がごっちゃになるのはヤバイかも」

凜ちゃんは本気で私の頭を心配してる。

「けど奇跡が起こって夢が叶うかも知れないでしょ。凄い奇跡が。だから凜ちゃんも一緒に応援して上げよう」

「そうだね。宝くじだって当たる人は当たるんだし」

「そうだよ、凜ちゃん。美女と野獣だって付き合ったんだから、その反対もあるかもだよ」

とうとう私、野獣になったみたい。

「でもあの野獣って元は王子様でしょ。ちーちゃんは・・・」

「あっ」

二人は揃って私の方をじっと見た。それで言った。

「ドンマイ。男の子なんて良くないよ。ちーちゃんには私たちが居るから」