大嫌い、だから恋人になる

秋山君はそう言うと私の方に近付いてくる。

どうしよう。体育の後で私、汗臭いかも知れないのに。

でも秋山君だって汗臭いはず。

なのに秋山君は他の男子みたいに全然汗臭く無い。

ズルい。

私の胸はドキドキして・・・なんて無い。

このドキドキはそう言うのじゃない。

秋山君は私の直ぐ前まで来た。

「お前、汗臭いぞ」

私は顔が真っ赤になる。

「ウソ」

この人、ホントにひっぱたいてやりたい。

「それで話って何?」

「ああ。そうだ。お前、俺と付き合え」