それからは勉強もピアノの練習も頑張った。

もうピアノの音は怖くない。

寧ろ、癒される。

律くんのおかげだね、本当に。

「音、お茶持ってきた」

「あ、ありがとう…」

「はい」

また、律くんのお家にお邪魔していた。

「いただきます」

1口口に含んだ時に、ノック音がした。

「律、おじい様帰ってきたわよ」

「……まじか」

……怖いお方なのかな…?

そう思いながら、口に含んだお茶を飲み込んだ。