今日、何年かぶりのコンクール。

ここにあの人と奏さんが居る事は知っている。

音、大丈夫かしら…

「琴音ちゃん、大丈夫よ。律が居るもの」

「詩乃ちゃん…」

詩乃ちゃんはコクンと笑顔で頷いた。

私も微笑み返した。

大丈夫、そう、大丈夫よ。

音は私の子だもの。

大丈夫よ、絶対に。

大丈夫、大丈夫よ音。