お邪魔させていただいて、コンクール会場に向かった。

詩ちゃんは黙ったまま、私と目を合わせてくれなかった。

ママと詩乃さんはすごく楽しそうに話していた。

私と律くんは、ピアノの事を話していた。

時々律くんは詩ちゃんに聞いたりしてたけど。

「うっ…やば…緊張で胃が…」

「音、大丈夫?」

「うん…」

そうこうしているうちに、会場に着いた。

控え室に私達は向かい、準備をして本番を待った。