いよいよ、結果発表の時だ。

『優秀賞は、如月真央、楠美羽ペア』

「「…っ!」」

『最優秀賞は、大空律、間宮音ペア』

最優秀賞…!

「音っ!」

「律くんっ!」

私達は抱き合った。

凄く嬉しかった。

涙が一気に溢れ出して、全く止まらなくなった。

「音泣き過ぎ笑」

呆れ笑いしながら律くんは言った。

「だってっ…止まらないんだもんっ…
嬉しいんだもんっ…」

「俺も嬉しい」

そう言って、また抱きしめてくれた。


会場を出ると、蘭子が抱きしめてくれた。

「おめでとうっ!音っ!」

「ありがとう蘭子っ!」

彼方くんも、遥加くんも麗華ちゃんも喜んでくれた。

勿論、詩乃さん達も。

「音ちゃん、律、よく頑張ったのぉ。
儂は今日の事、死ぬまで忘れないぞ!」

「おじい様っ!」

私はおじい様に抱きついた。

でもこの時の私は、おじい様の言葉の意味を理解していなかった。