「おはようございます。

律さん、音さん、朝からお甘いですわね」

神宮寺さんは笑顔で言う。

「おはようございます…!」

「おはよう」

席に座った時、神宮寺さんの左頬がほんのり赤くなっている事に気がついた。

「神宮寺さん…左の頬どうしたんですか…?」

「あー…ちょっと父と喧嘩して」

「えっ」

「でも大丈夫。

私の人生は私のモノ。父の言いなりにはならないわ」

強いな、神宮寺さん。

「ねね、あんた達何があったの」

蘭子は私に聞いてきた。

蘭子と彼方くんは知らないんだった。

「えっとね…」

「「……ほえー」」

「ご迷惑おかけしました」

「いえっ、まぁ、音達がそのままでいられる事になったんなら別にね」

「おう」

蘭子…彼方くん…

「あ、そうだ。

私と友達になってくれませんか?」

遠慮がちにそう聞いてきた神宮寺さん。

「…何言ってんだよ。

転校してきた時は敵だったけど、今はそんな事ないし。
もう友達だろ?」

蘭子の言葉に頷く。

「ありがとうございます…!」

「敬語禁止!

呼び捨てで呼んでよ!あたし、麗華って呼ぶからさ☆」

「うん!」

また新しい友達が出来た。

すっごく、嬉しいなぁ…