コイノネイロ

「こちらこそ、いつもありがとうございます」

「で、どうしてここに?」

あ、確かに。

「はい。社長から、律様と音様を学校に送るよう言われておりまして」

「「へ?」」

私達は顔を見合わせた。

「私も理由は聞いておりませんが、どうぞ、お送り致します」

まぁ、断る訳にはいかないよね。

「じゃあお願いします」

相変わらずの高級車に乗り込んだ。

「うわー!待って待って!」

と、その時詩乃さんの声が響いた。

「どうしたの母さん」

「あんた達お弁当忘れてる!」

「「…あっ」」

そういえば…

あらまぁ…((

「ありがとうございます、詩乃さん!」

「ありがとう、母さん」

「いえいえ。行ってらっしゃい!」

「「行ってきます!」」