コイノネイロ

「あ、ごめん…つい…」

慌てて謝ると、私の腕を掴んだ。

「今日、なんか言われたんだ?神宮寺さんに。

だからそんな事をずっと考えてたんだ?」

「違っ…

違くないけどっ…神宮寺さんに言われる前からずっと考えてたっ…
大好きだからっ…苦労させたくなくてっ…」

「そんな事、考えなくていいんだよ音。

苦労がなんだ。俺は、音さえいればいいんだ。
音がいなくなったらっ…

俺は生きていけないと思うっ…」

「…っ」

涙を流しながら、律くんは微笑んだ。

「もう、別れるとか…離れるとか言わないで、音」

「律くっ…」

「お前達の気持ち、良く分かった」

「「っ!」」

玄関を見ると、おじい様が立っていた。